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コラム【クリエイティブ・ワーク#70】;地方の逆襲

2020/06/15

地方が益々魅力的になる

地方には潜在能力をうまく活かせておらず、改善の余地、成長余力がある産業が数多く存在していると、富山和彦氏は「なぜローカル経済から日本は蘇るのか」で述べています(そもそもグローバルでの競争とローカルの競争は違う競技と筆者は述べています)。
確かに、これまでは地方で大きな改革や新しい取組を起こすのが難しかった。その大きな要因が情報格差です。しかし、コロナ禍に端を発する「コミュニケーション革命」によって、既にEdTechでもたらされつつある変革が、地方産業でも起き、再興を果たし、それらを通じて、都市よりも地方が圧倒的に魅力的になるという未来像が現実を帯びてきたように感じています。

 

距離のハンディが無くなりつつある実感

今、地方中小企業の省エネ対策(設備導入)をターゲットにしたビジネスを構想しています。これまでは、地方中小企業の省エネ対策は1件あたりの導入設備も大きくない上、遠隔地であるので営業コストがかかってしまうため、ノウハウを持った大手メーカーなどは手を出せませんでした。このため、地方中小企業では省エネ対策があまり進んでいない、逆の見方をすると、費用対効果の高い省エネ余地が残されているのです。今、ICTの活用で、特に、地方側の受容が拡がったため、これらの企業にリーチ出来る可能性が見えてきたのです。
また、地方企業とコラボして事業を興している友人からは、「オンラインでのミーティングが一般化してきたことで、地方のステークホルダーと格段に頻度高く打合せが出来るようになった。また、重要な決定権者との交渉の日程調整も容易になり、意思決定のスピードが格段に速くなった感触がある」という話しを聞きました。実際,私も東京の某クライアント先執行役員から、今まで以上に頻繁に相談されるようになっています。

 

大事なのは、腹落ちできる情報

単に情報量が増えるだけでは、行動の変化は期待できません。行動の変化に影響を与える意味ある情報には、3次元の要素、「内容」「奥行き」「頻度」が求められますが、「コミュニュケーション革命」によって、大きく改善されます。
これまでは、東京をハブとするハブ型の情報流通でした。例え隣の地方の取組であっても、中央のフィルターがかかった後、中央≒都市の人が重要だと想像し、理解できる取組情報だけが中央から発信されていました。そのため、「内容」が地方の実情に適しているとは言えないものも多かったのです。先進事例が紹介されるカンファレンスも、集客の問題から9割以上が東京で開催されていますが、オンラインであれば、地方の関係者のニーズにフォーカスした地方の人だけが参加するカンファレンスも開催可能です。
また、そういった情報が誰からもたらせられるという「奥行き」も、行動に移すか否かの大きなポイントとなります。地方の実情といったコンテキストを解った、信頼できる人からの情報であれば、腹決め出来るが、そうでない場合は理解・納得できても、躊躇してしまいます。先のカンファレンスの例にあるように、東京で開催されるカンファレンスには参加できないが、自分の会社の机から参加できるカンファレンスであれば、容易に参加できるようになり、数多くの人が新しい智慧に触れられるようになります。結果、情報の「奥行き」も格段に改善されます。さらに、先の友人の話にもあるように、オンラインが一般的になることで、面談コストが格段に下がる結果、そういった情報に触れる「頻度」も格段に上がります。

 

地方の逆襲が始まる

これから起きる「コミュニケーション革命」によって、地方にもたらせられる情報の「内容」「奥行き」「頻度」が大幅に改善し、今まで取り組めなかった取組に着手する、潜在能力の高い地方企業が増えるでしょう。さらに、人生観、働き方の変化によって、地方における様々な需要が増加する可能性も期待できます。
さらに、資本主義のあり方に疑問符?が付き始めている中で、「しあわせ」に軸足を置いた地方ならではの経済システムや新しい資本主義、例えば藻谷氏の「里山資本主義」、eumo新井氏の「共感資本主義」への期待も大きい。これから「地方の逆襲」が始まるのです。

以上