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コラム【クリエイティブ・ワーク#8】;クリティカル・コミュニケーション

2016/04/21

ビジネスをしていく上で、特に企業の中において、クリティカルなコミュニケーションが重要になってきている。にもかかわらず、クリティカルなコミュニケーションに対する意識が低い、出来ていない会社、組織が多い。最近、そう感じる出来事が立て続けにありました。

何故だろう?

日本企業の多くは、大手も、中小も、高度成長期という安定的に成長できる長い期間を経てきた。さらに、終身雇用が一般的であり、会社特有の文化・常識が浸透している。このため、これまでであれば、上司は過去の経験で部下の仕事も大凡わかっていて、部下から1から10まで聞かなくても、状況が見通せて、適確に判断出来た。部下の方も、当然上司はわかっているものとして、深くは考えずに報告、承認依頼してきた。この究極の姿が「あ、うんの呼吸」です。そして、このような環境が、我々の日本人の中で一般的になってしまったから、クリティカルなコミュニケーションが蔑ろにされてきたのでしょう。

しかし、これは極めて特殊な状況下でのみ効果のあったコミュニケーションと言わざるをえません。事業領域が急拡大したり、市場環境が大きく変わったり、他社と統合したりすると(これらは昨今よくある状況ですが)、その場合上司は必ずしも部下が直面している状況を経験しておらず、十分には理解できていません。このような状況では、クリティカルなコミュニケーションが大事になってくるのですが、判断を仰がれた上司はどう対応するでしょうか?その対応は大きく3つのタイプに分けられます。

第一のタイプは、「よく分からないから、兎に角、最初から否定的な態度を取る。」です。
そうすると、市場環境が大きく変わっていても、それに合った新しい取組は行われず、既に通用しなくなりつつある、従来の取組が依然として中心的に行われてしまう。大企業で、イノベーションをなかなか起こせないのは、(過去通用してきた)経験が豊富で、頭脳明晰なこのようなタイプの上司たちが、寄って集ってイノベーティブなアイディアを否定するからなのです。

第二のタイプは、「取り敢えず、Yes Noを判断するが、後々で判断を覆そうとする。
特に、数十人の中小企業から成長し始めている会社の場合によくありますが、これまでは部下が常に身近にいたので、一挙手一投足を観察でき、?と思った時には直ぐに指示が出来た。しかし部下も、階層も増えてくると、一旦Yes Noを伝えると、その方向で組織が走ってしまい、後で言っても取り返しがつかないこととなってしまう。或いは、いつまで経っても、手取り足取り指示をしないと動けない組織になってしまう。ここに、日本のホワイトカラーの生産性が高くない原因があるような気がします。

三つ目のタイプは、「部下からは報告がされていない意思決定上重要と思われる事項について、きっちり確認した上で判断を下す。」ようは、経験していなくても、判断する『型』を持っていて、それに合わせて情報をインプットして、判断するというクリティカルなコミュニケーションをするタイプです。これこそがあるべき姿です。

しかし、実際のところは、「わかっていない上司」、「面倒くさい上司」と思われるのではと、根掘り葉堀り聞くのを躊躇してしまいがちなようです。それに、何を聞いたら良いかがとっさに思いつかないことも多いのではないでしょうか?だから、第1や第2タイプの対応になってしまう。私もその部類です。

ですが、このような一瞬一瞬の判断の積み重ねが仕事の質を決定します。例え、小さなことに関するコミュニケーションであっても、油断していたら切られてしまうという位の真剣勝負のクリティカルなコミュニケーションを自然とできるようにしたいものです。それが出来たら、あなた、あなたの組織も、きっと「良い仕事」が出来るはずです。

私自身への自戒も込めてコラムアップします。