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2020.07.01
コラム
コラム【クリエイティブ・ワーク#71】;「真善美と愛」で未来を見据える

『儲かる』が儲からなくなってきた

ある会社の研究所で新しい研究テーマ探索について話をしていた時、「将来儲かる、新規(研究)テーマはどうすれば探索できるのでしょうか?」ということを聞かれました。『儲かる』ようにと考えて、技術開発、研究開発を行ってきたのですが、一昔前に比べると、そのヒット率は下がり、儲かると言えなくなってきたという実感だそうです。何をしたら儲かるのか?で困っているという社長さんの話はよく聞きます。

 

利益の公式で考える

利益の公式と呼んでいる関数があります。

利益=投入する経営資源の量投入する経営資源の質経営資源の質と戦略・ビジネスモデルとの適合性戦略・ビジネスモデルと外部環境との適合性

という正の相関がある関数です。これを見て明らかなように、変化が早く、大きく、不確実なVUCAな今の時代、戦略・ビジネスモデルを外部環境と適合させ続けることは難しく、そのため、利益を上げ続けることが難しくなっているのです。ビジネスモデルの賞味期限も益々、短くなっているのです。

 

社会課題の解決で儲かるのか

SDGsで語られるように、社会課題を新しいトリガーとして、ビジネス創出に取り組もうとする取り組みをよく耳にします。回り道になるかもしれないが、正しいことに取り組めば、結局は儲かることに繋がるという考えです。このような社会課題の解決策を提示することは、企業の社会的責任の観点からは非常に重要です。しかし、ビジネスの観点から見るとどうでしょう?本当に儲かるのでしょうか?社会課題の多くは、長年解決されてこなかった周知のニーズです。それ故に、その解決は困難な場合が多いです。その上に、このような時代だから、解決を試みようとする競合も多いはずです。

 

原理原則に立ち戻る

10年、20年先を見据える研究開発などの場合、今困っていると声を上げている人がいる、ニーズが顕在化している社会課題の先を見据えることが求められ始めています。仮に、今見えている社会課題の幾つかが解決されて「より良い社会」になったとしても、「さらに良い社会」とのギャップは相変わらず存在するはずです。そして、それらが次の社会課題となるのです。この次の社会課題を見据える基準となる、まだ誰も見えていない次の「良い社会」を私たちは考えなければならないのです。そして、その際に大事なのが、原理原則に立ち戻ることであり、究極的には「真善美と愛」なのです。

以上

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