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2017.07.03
コラム
コラム【クリエイティブ・ワーク#18】;出来ない理由は切りがない
ある会社で、新規事業創出を検討していた時、担当の人からこんな話を聞いた。「他社との連携は上を説得するのが大変なんです。承認を貰う時だけでなく、その後でも、上が叱られないように、自社だけで本当にできないのか?、失敗した時の責任はどうなるのか?、逆に上手くいったときの分け前はどうなるのか?など、上にとってのあらゆるリスクについて確認を求められるんです。」と。
コラム【クリエイティブ・ワーク#2】;アイディアは大事に育てないとでも書いたが、新しいアイディアを提案しても、上司から矢継ぎ早に出来ない理由、難しい理由を言われてしまい、それはもうパンチドランカー状態で、「やっぱり駄目なんだぁ〜」と諦めてしまう。高学歴な方が多い会社は、流石に皆、頭が良く、特にしっかり、減点ポイントを指摘できてしまう。相当の根性がないと、割と直ぐに挫折してしまう。
新規事業や、新しいアイディアの提案の是非は、「答えのない問い」だ。必ず上手くいく、誰にとっても上手くいくことなどはありえない。やらなければ、確かに「リスク」は健在化しないし、機会を喪失したという責は誰からも問われず、誰も「失敗」したと言われない。しかし、機会を喪失したという事実は残り、私たちは衰退の道を一歩進んでしまう。
アドラーの心理学では、結果を支配するのは、過去の「原因」ではなく、今の「目的」と考える。ようは、色々な理由・原因があるから新しいことにチャレンジしないのではなく、やりたくないという目的があるから、色々な理由を挙げてくる。
だから、やらなくても良い、やらない方が楽な状況だと、出来ない理由はいくらでも挙げられる。それを分かって上で、私たちは闘わなければならない。
以上